評価 ★★★★☆
喩えるなら『ハリウッド版エヴァンゲリオン(進撃の巨人も少々)』
2013 アメリカ "Pacific Rim"
去年流行っていたので、かっこつけて観ないでいたのだが、期待せずになんともなしに観てみると、思っていたよりもはるかに面白かった!
日本のロボットアニメがそのまま映画に!
日本のロボットアニメをそのままド迫力のCGで映画化したような作品。ストーリーはハチャメチャなのだが、この映画に関してそこにツッコミを入れるのはさすがに野暮だろう。というか、テンポよく話が進むので、いちいちツッコミを入れる間もなく楽しめた。
主人公が乗るロボット「イェーガー」は、これはもうまんまエヴァンゲリオンだ。見た目は鉄人28号みたいだが、スーツを着こんで精神の同調で操縦するところとか、各国政府により建造されるところとか、もうまんまエヴァンゲリオン(とくに終盤のあのシーン)。それを気合の入ったCGで大迫力に表現した。「巨大ロボットが存在する世界」なんてものを無理矢理リアルに表現してしまった。ハリウッドの底力はやはりハンパではない。
敵の怪獣「Kaiju」は、見た目はまんまウルトラマンやゴジラの怪獣そのまんま。ただし日本の特撮がおもちゃに見えるようなクオリティの高さだ。特にビルを破壊しながら暴れまわる様は圧巻。でもどこからともなく来襲するところはエヴァの「使徒」っぽかった。
アニメ・特撮ファンなら確実に楽しめる映画だと思う。
さいきんの日本の特撮の怪獣モノだと、やはり「巨神兵東京に現わる」を思い出す。(あれは往年の特撮っぽく、あえてレトロっぽく表現したようなところもあるので、比較すべきじゃないのはわかってるけど)
あれを観たとき、正直自分は「特撮でここまでできるんだ!」という感動よりも、「やっぱり特撮だとこれが限界か…」というがっかりのほうが大きかった。
今回「パシフィック・リム」を観て思ったのは、CGだと特撮と違って構図の制約がないから、ごく自然な構図で怪獣を描ける、ということ。しかも人と怪獣を一つの画に収めることで、怪獣の存在感・巨大感がリアルに表現できる。特撮だとどうしてもカメラの位置に制約があるので不自然な絵作りになってしまうのだ。
自分は子供のときゴジラのVSシリーズが大好きだったが、どうしても我慢できなかったのが、人と怪獣が一緒に映るシーンだ。どうしてもいかにもな合成になってしまっていて、子供ながらに気持ち悪かったの覚えている。
本作は、日本のロボットアニメや怪獣特撮映画の様々な要素をごった煮にしたような感じなのだが、ストーリー展開はロボットアニメの王道中の王道だ。ロボットや怪獣など、要素だけを借りてきたのではなく、展開や演出もちゃんとロボットアニメしてる。それも人間同士でかけひきで戦う小難しい「リアルロボット系」(ガンダムとか)ではなく、怪獣相手に勢いと根性だけで戦う「スーパーロボット系」(鉄人28号とか)だ。つまり、武器の代わりに素手と必殺技を使うロボットと怪獣のプロレス対決である。
監督(ギレルモ・デル・トロ)は、にわかではなくホンモノのオタクだと思う。よくわかっていらっしゃる。あと、壁を作って巨大怪獣に対抗するところは、まんま「進撃の巨人」へのオマージュだと思われる。
ただヒロインが菊地凛子っていうのが。。 ロボットもののヒロインとしてはもっとこう。。 まあ、アメリカ人ってああいうアジア人っぽい顔の日本人が好きだよね。。
あと、どうでもいいけど、菊地凛子が英語の会話の途中に突然日本語しゃべり始めるのは辞めて欲しかった。日本のアニメに英語字幕がついてる感じをオタクアメリカ人向けに表現したかったんだろうけど。。不自然極まりなくて、せっかくの熱いシーンが若干台無しだったのがざんねん。
アニメ・特撮ファンなら確実に楽しめる映画だと思う。
特撮映画とCG映画、怪獣映画の表現について
さいきんの日本の特撮の怪獣モノだと、やはり「巨神兵東京に現わる」を思い出す。(あれは往年の特撮っぽく、あえてレトロっぽく表現したようなところもあるので、比較すべきじゃないのはわかってるけど)
あれを観たとき、正直自分は「特撮でここまでできるんだ!」という感動よりも、「やっぱり特撮だとこれが限界か…」というがっかりのほうが大きかった。
今回「パシフィック・リム」を観て思ったのは、CGだと特撮と違って構図の制約がないから、ごく自然な構図で怪獣を描ける、ということ。しかも人と怪獣を一つの画に収めることで、怪獣の存在感・巨大感がリアルに表現できる。特撮だとどうしてもカメラの位置に制約があるので不自然な絵作りになってしまうのだ。
自分は子供のときゴジラのVSシリーズが大好きだったが、どうしても我慢できなかったのが、人と怪獣が一緒に映るシーンだ。どうしてもいかにもな合成になってしまっていて、子供ながらに気持ち悪かったの覚えている。
スーパーロボットの王道展開
本作は、日本のロボットアニメや怪獣特撮映画の様々な要素をごった煮にしたような感じなのだが、ストーリー展開はロボットアニメの王道中の王道だ。ロボットや怪獣など、要素だけを借りてきたのではなく、展開や演出もちゃんとロボットアニメしてる。それも人間同士でかけひきで戦う小難しい「リアルロボット系」(ガンダムとか)ではなく、怪獣相手に勢いと根性だけで戦う「スーパーロボット系」(鉄人28号とか)だ。つまり、武器の代わりに素手と必殺技を使うロボットと怪獣のプロレス対決である。
監督(ギレルモ・デル・トロ)は、にわかではなくホンモノのオタクだと思う。よくわかっていらっしゃる。あと、壁を作って巨大怪獣に対抗するところは、まんま「進撃の巨人」へのオマージュだと思われる。
ただヒロインが菊地凛子っていうのが。。 ロボットもののヒロインとしてはもっとこう。。 まあ、アメリカ人ってああいうアジア人っぽい顔の日本人が好きだよね。。
あと、どうでもいいけど、菊地凛子が英語の会話の途中に突然日本語しゃべり始めるのは辞めて欲しかった。日本のアニメに英語字幕がついてる感じをオタクアメリカ人向けに表現したかったんだろうけど。。不自然極まりなくて、せっかくの熱いシーンが若干台無しだったのがざんねん。