「マネーボール」 統計学で金をかけずに野球チーム作り!


マネーボール [DVD]

評価 ★★★☆☆

喩えるなら 「統計学で金をかけずに野球チーム作り!」

2012 アメリカ





 まあまあ面白かった。野球好きの人なら結構面白いのかも。

 あらすじ。メジャーリーグ、アスレチックスのゼネラルマネージャー(選手集めの責任者みたいなもの。 たぶん一般企業で言う、人事部長みたいな感じ?)のビリー(ブラピ)が、少ない予算の中で選手をかき集め、金のある強豪チームと戦い優勝を目指す話。イェール大MBAの秀才・ピーターと協力し、出塁率の高い選手が勝利への道との信念のもと、周囲の反発を受けながらも、徹底的にデータと統計に基いた選手の分析を行い、選手集めに乗り出す。

 野球をデータで戦う話、というので真っ先に漫画「ワン・ナウツ」とか「もしドラ」みたいな感じを期待したが、本作は試合やマネジメントの話ではなく、完全に「選手集め」だけにフォーカスしたおはなし。有名な選手に金をかけるのではなく、チームに必要な要素をちゃんと理論的に分析して、必要な能力をもつ選手をスカウトやトレードで集めてチーム作りをしていく。

ONE OUTS 1 (ヤングジャンプコミックス) もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

 この話は実話らしい。原作の小説ではもっと人選の理論などの詳細も説明されているみたいなので、すごく面白そうだが、映画では肝心かなめのその部分があっさり流されてしまっていたので、正直物足りなかった。どうもチームが強くなったのがご都合主義的に感じられてしまった。

 Wikiにはこうある。凄く面白そうである。
ビーンは野球を「27個のアウトを取られるまでは終わらない競技」と定義し、それに基づいて勝率を上げるための要素を分析した(野球を統計学的手法をもって分析することをセイバーメトリクスと呼ぶ)。過去の野球に関する膨大なデータの回帰分析から「得点期待値」というものを設定して、これを上げるための要素を持つ選手を良い選手とした。具体的に述べると、出塁して長打で得点することが最も効率的である。詳細は次項で述べる。
ただ、シーズンの途中でもチームの都合で簡単にトレードされたりクビになったりするあたり、非常にドライで、スポーツの世界が完全なビジネスの世界であるのを見せつけれられた。選手は自分の商品価値を少しでも上げるために日々練習に取り組んでいたのだ。サラリーマン以上に殺伐とした弱肉強食の世界だ。ふだん考えることのない華やかなスポーツの世界の裏側を見せつけられた感じがして、これはなかなかショッキングだった。


metaphorizer

 いい映画は観るたびに発見があるので、何度観ても楽しめる。 つまらない映画は観たあとにあーでもない、こーでもないと言い合って楽しむ。 映画館に行くよりも、引きこもって家でだらだらDVD観るのが好き。 特にSF、サスペンス、アニメーション。


なんとなく評価基準


★★★★★ 超スゴイ!! 殿堂入り。
★★★★☆ スゴイ! 人に薦めたい作品。
★★★☆☆ まあまあ面白い。また観てもいいかも。
★★☆☆☆ ちょっと残念。もう一度観ることはないかな。
★☆☆☆☆ かなり残念。観なきゃよかった。。