評価: ★★★☆☆
喩えるなら「パワフルな女達の現代お伽話」
2013 アメリカ ディズニー映画 "Frozen"
話題の「アナ雪」をついに観た。たしかに凄い。
アナもエルサ(雪の女王)も、もの凄い自立していて行動力があり、いわゆる清楚で可憐な「お伽話のお姫様」のイメージからはかけ離れている。ふたりとも全然男に頼ったりせず、ぜんぶ自分で決めて自分で行動して突き進んでいく、現代的なパワフルな女の子たち。これが現代のお伽話なのだろうか。あるいは、現代一般というより、現代「アメリカ」の女のコたちを反映しているのかもしれない。ちょっとしたカルチャーショックを受けた。
案のじょう、「フェミニズム的な映画」「「男がぞんざいな扱いを受けている」と」として一部ネット上では反発もあるみたい。それは被害妄想だw
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ディズニーを観たのはずいぶん久しぶりだけど、ミュージカルシーンはクオリティが高くて圧巻。なにより日本語版の松たか子の歌声がすばらしい。この神クオリティで世界各国向けにローカライズしてるのってかなり凄いと思う。
最近ヒットに恵まれてないジブリと比べると、こういう大作を世界中でヒットさせ続けるディズニーはやっぱりただものではない。
自分はジブリ信者なので、子供向けのアニメ作品しか作れないディズニーより、初期のジブリ作品とかのほうが作品としては段違いに好きなんだけど、ビジネスとして考えるとこのしくみはやっぱり尋常でないと思う。ジブリみたいに特定の監督の才能に依存せず、ヒット作をだすしくみを永久機関にしてしまったのが凄い。
ハイクオリティなローカライズでヒットを世界中に拡散させるのとか、Youtubeを活用した公開前の日本での話題作りとか、もうなにからなにまで凄い。ディズニーおそるべし。
ただ、子供向けのアニメ作品に絞っているから成功しているのかもしれない、とも思う。このしくみでジブリみたいに大人をうならせる作品をつくるのは難しいような気もする。どうなんだろう?
ぜんぜん関係ないけど、原題は"Frozen"。なんか地味なタイトルだ。「アナと雪の女王」っていう邦題は秀逸だと思う。
ぜんぜん関係ないけど、原題つながりでこの映画思い出した。
スキー場のリフトが止まって脱出できなくなるっていうB級ホラーなんだけど、ひどい映画だった。。 とくにオチがひどかった。